マタイ効果…富める者はますます富んでいき、貧しい者はますます貧しくなる富の不公平な二極化の現象。米国の社会学者ロバート・マートンが提唱。新約聖書のマタイ福音書から引用したので、この名がついた。
今回、少し難しい説明から入っていったが、富の偏在というのは何も21世紀だけの問題ではなく、聖書があった2000年前から行われていたことで、富が二極化するというのは、人間の本質のように思える。
いきなり学術的な言葉の引用なのだが、この現象について身に覚えのある読者もいるだろう。
筆者のブログはスポーツのブログなのだが、最近はスポーツ界でもこの「マタイ効果」というのを凄く実感する。
今読んでいる「ヤキュガミ」(原作クロマツ テツロウ・作画 次 恒一・講談社・ヤングマガジン)で主人公の白戸大輔は体格も小柄で母子家庭の貧乏。中学野球最後の大会で体格もいい地元の裕福な家庭の有望選手との対決でホームランを打つも逆転負け。
しかし、その活躍が認められ有力高校からスカウトが来る。ただ最初は白戸も右手の怪我もあって中学で野球を辞めることにしていた。
ところが、白戸が野球を辞める理由は他にあった。母子家庭で貧乏だから高校まで野球を続けるにはカネがかかり過ぎるというのが、本当の理由だった。
こうした問題は野球に限らず、色々ある。これ以降は②に続く。