ここ何日か、スポーツチームにおける哲学について、ツラツラと書き連ねてきたが、今回は別の側面から、「伝統」というモノにフォーカスしていきたい。

先日読んだバスケ元日本代表でNBAの解説者がNBAのチームスタイルについて、面白い見解を示した。

「NBAのアメリカ東海岸のチームはスタイルもシステムも重厚。移民が最初に入った地域でヨーロッパの伝統が強い。その影響から攻守共に堅実だ」

「一方で、西海岸は開拓者精神で西部劇の世界。チームスタイルの伝統としては攻撃的でイケイケなラン&ガンを標榜としているチームが多い」

筆者もまだバスケを見るようになって日が浅いのでこうしたバスケ球団の特徴というところまでは分からなかった。しかし、これは興味深い話であった。

日本の場合、こうした伝統のあるスポーツというのは、やはりプロ野球のように見える。

巨人や阪神といったよくも悪くもFAなどでの補強やソフトバンクの重厚な強力打線。ヤクルトや楽天といった野村克也の遺伝子を継いだID野球や、昔のベイスターズの(古い話だが)マシンガン打線。

NBAでもプロ野球でも歴史のあるプロスポーツというのは何かしら「伝統」というのが存在する。

翻って、日本のサッカーはどうなのか?代表でもJクラブでも意外と伝統というのが確立されていない気がする。〈②に続く〉