以前、このブログでパッキャオを題材にして、稼げる人気のスポーツ選手(もしくはチーム)というのは結果を残し続けるのではなく、面白い試合を続けられる者だという話をしたが、今回はそこから視点を変えて、勝敗もそうだがプロスポーツで生き残るチームは最終的にどこに原因があるのかを探っていきたい。
筆者も野球というスポーツを見るのは好きだが、1980年代までの巨人というのは人気&実力では他の11球団が束になっても叶わないくらい強かった。
この頃までの巨人がなぜあれだけ強かったというのはインターネットが登場する前で、いわゆる新聞社やテレビ局などのマスコミが「情報を司る存在=神」という時代だったからだ。
巨人のエースである桑田真澄が新人時代に、ストレートとフォークの中間に当たる変化球SFF(スプリット)を覚えて相手チームから凡打の山を築き勝ち星を稼げたのも、桑田自身が英語が話せて情報がなかった頃にメジャーから最新の変化球を覚えることが出来たからだ。
しかし、1995年にWindows95が日本に上陸しネットが一般人にも普及し、マスコミのような情報を操作出来る人間が特権階級でもなんでもなくなってしまった。
それはスポーツの世界で言えば、どんな一般人でも情報が容易く入手出来ることにより、強者と弱者の絶対的な格差が(少なくとも日本のスポーツ界では)急速に縮まったことを差す。
しかし、そんなプロスポーツ界の戦力均衡の時代に強者と弱者を分かつモノとは一体なんなのか?情報の有無から何に変化していったのか?という話である。〈②に続く〉