①ではサッカーの2部リーグ(J2)と5部リーグ(関東リーグ)との差は重圧にあるということを述べたが、②でもそれを続けたい。
プロスポーツ選手がグラウンドで受ける重圧について思い出すのは、名作プロ野球漫画「グラゼニ」である。
グラゼニで神宮スパイダーズの左サイドハンドの中継ぎである主人公、凡田夏之介は神宮の公園でサッカーボールで調整していた。
そこで野球をしていた元Jリーグのユース出身の草野球選手のところにそのサッカーボールが転がってきた。
そして現役プロ野球選手の凡田と元Jリーグのユース選手とサッカーのリフティング対決が始まった。
「凡田は試合でイップス(精神的な不調からくる暴投)もあるし、リフティングなら勝てるだろ」と思っていた元ユース選手は凡田にその対決で全く歯が立たなかった。
この時、元ユース選手は「プロスポーツ選手というのは我々一般人には想像もつかないくらいとんでもないプレッシャーの中でプレーしている」
「そうしたはた目には分からない凄い重圧の上でのイップスなんだ」というのを実感した(しかも凡田はスパイダーズではグッズもない一流半の選手)。
話を①のサッカーに戻すと5部リーグレベルだと、相撲で言えば幕下かよくて十両レベル。まだ挑戦者の気持ちでのびのび向かって行ける要素はある。
しかし、J2になると相撲が三役レベルまで上がってしまう。よく古株の相撲ファンは「横綱・大関クラスの力士は失うモノが出来て相撲に守りに入ってしまう」
「だが、平幕レベルの相撲は重圧もないし、失うモノがなくガンガン前に出るから見ていて楽しい」とあった。
J2のサッカーも失うモノがある、ある種の執着心がとんでもない重圧が生まれて、プレッシャーからか信じられないミスも生まれる。
上に順位(相撲の番付やボクシングやテニスのランキングではないが)が上がると、その分重圧も桁違いに上がる。昔はのびのびプレー出来たのが、立場が上がるとそれが重圧になってしまう。
プロスポーツ選手というのはどんなスポーツでもとんでもない重圧と闘っているのだ。