冒頭のタイトルを見て、何のこっちゃ分からんと思われるかもしれないが、ちゃんと意味があるのでご静聴願いたい。
冒頭のタイトルにある欧州の宗教、米国の個人、日本の企業とあるがこれは何なのか?というと、分かりづらいかもしれないがそれぞれが所属している社会が何を基準にして成り立っているか?という意味である。
噛み砕いて言うと、日本は企業中心の社会であり、米国は(金持ちの)個人(投資家)が動かす社会であり、欧州社会は宗教的な動かしている社会である。
イギリスを例に挙げると、16世紀に時のイングランド王・ヘンリ8世は王妃と離婚したかったが、カトリックのローマ教皇が許さなかった。
そこでヘンリ8世は1534年に英国国教会(アングリカン・チャーチ)を創設し自分が初代教皇になった(そして王妃と離婚した)。
その後イギリスは「離婚が合法のカトリック」英国国教会や、宗教的理想を目指す清教徒(ピューリタン)、ドイツ出身の改革派・ルターのプロテスタント、イタリア・ローマ教皇のカトリックなど宗教の混沌(カオス)と化した。
そうした宗教のモザイクであるイギリスでは宗教的な紛争も多く、それが次第にフットボールが地域間で信仰される宗教対立の代理戦争のツールとして利用された。
だからスコットランドでグラスゴーのレンジャース(プロテスタント)とセルティック(カトリック)のダービーというのは、歴史的な宗教対立の名残りでもある。
誤解のないように補足するが、筆者は戦争を賛美する気は毛頭ない。ただ欧州社会というのは歴史的経緯から見て宗教対立による信仰の力が強い社会なのだと説明したかっただけだ。
②で米国と日本について説明したい。