このブログを読んでくれている人は分かるだろうが、筆者はボクシングをしていたし、今も時折後楽園ホールなどでボクシングの試合などを見にいく。
そうした生活の一方で、このブログを3年半運営し、アスリートのセカンドキャリアについても書いている。今回はあるボクサーのセカンドキャリアを通じてアスリートの引退後の人生を考えたい。
九州にTというボクサーがいた。Tは地元のジムでプロデビューをして、新人王も取り、日本の国内王者になった。
しかし、ボクシングという競技は中央集権というか大都市圏でないと世界王者は目指せない。その為Tは当時は業界でタブーとされる移籍を申し出た。
当然会長は激怒し、移籍金200万円を要求。Tはなんとか工面して名古屋のジムに移籍ができた。
そしてTは名古屋のジムで世界王者になり、ファイトマネーが入ってTは事業を始めようとした。
Tは九州で炉端焼きの店をオープンした。しかし、ボクシング専門誌から見えたそのメニューの値段設定は(筆者から見て)明らかに高いモノだった。
結局Tの炉端焼きの店は上手くいかず店を閉じてしまったと風の噂で聞いた。そして世界タイトルも失った。〈②に続く〉