①では国際大会で全く勝ててないアイスホッケー協会のビジョンの欠落を述べた訳だが、②では別のスポーツからも見ていきたい。

今年(2016年9月10日執筆)はリオ五輪があった年であるが、男子バレーボール日本代表は予選で敗れ、ブラジルには行けなかったのは周知の通りだ。

会社の上司でバレーボール経験者の人が「(日本代表が)弱いのは分かっていたが、あそこまで弱いとは思わなかった」とまで言わしめるほどの①のアイスホッケー同様の弱体ぶりだった。

そうした中でビジョンの話であるが、その上司とは別に以前筆者は少年バレーボールの指導者の男性と話したことがあった。

筆者はその人に「バレーボールにとって理想の国とはどこなのか?」と問いた。筆者としては「日本のバレーボールだと以前Vリーグで見たブラジル人のWS(ウイングスパイカー)のアタックが素人目に凄いと思ったけど」と言った。

そうしたらその人は「イタリア」と答え、筆者は「イタリアのバレーの何が凄いの?アタック?レシーブ?サーブ?」と訊いたら、

「全てだ。1つ1つのプレーの質が日本人とは異次元だ。今の日本代表にはああ言うプレーは出来ない」とあった。

実際のリオ五輪では地元ブラジルがそのイタリアを下して金メダルを獲得したが、今の日本のバレーボールの現在地と世界最高峰のバレーとは相当な差があるのは確かだ。

そうした弱体化している日本の男子バレーでそもそも今の日本バレーの強みとは何なのか?理想とは何なのか?という話である。

バレーに限らずスポーツで一番ダメなのは練習の意味を考えず、ただ漠然とダラダラ練習することである。①のアイスホッケーもそうだが、今回の男子バレーもまた、理想の国(ビジョン)を持たずに漫然とした練習をしていたから弱体化していったのかもしれない。