唐突だが、筆者はここ数年アイスホッケーを見ている。西武が撤退してから首都圏でアイスホッケーを見られる環境というのは激減しているのだが、東京などで試合が開催されている時は見にいくようにしている。
そんなもんだからTwitterのアイスホッケーのアカウントもフォローしていて日本のホッケーもチェックしている。
そうした中で先日ヨーロッパで行われた平昌五輪の予選である。アイスホッケー日本代表はヨーロッパの強豪に完膚なきまでに叩き潰され、平昌五輪の望みは潰えた。
そもそも本戦出場国がたった12ヶ国というIOCの肥大化防止策の犠牲という部分もあるが、それにしても弱い。希望になるモノが全くない。
そこで今回のタイトルにある「あなたの理想はどこなの?」である。以前読んだアイスホッケーの本で日本人プレーヤーがこう言った。
「自分のホッケーの理想は東欧のチェコである。チェコのホッケーを自分も取り入れたい」
アイスホッケーが盛んで強い地域は2つある。カナダやアメリカといった北米とロシアなどの東欧である。
強豪といってもスタイルがあって北米などではアメフトなどの肉弾戦ではないが、フィジカルを重視したゴリゴリマッチョなホッケーに対し、東欧ではスケーティングやスティックの技術などテクニックを重視したホッケー文化が存在する。
そうした中でその日本人は肉弾戦で先天的に筋力のある外国人には勝てない。それより海外の強豪には技術で対抗したい、と考えた。そうした分析の中でその選手はチェコを選んだ。
しかし、本来なら最もそうしたビジョンを持つべき日本のアイスホッケー協会の理想のホッケー像というのが我々一般人には全く伝わってこない。それどころか協会人事で内輪もめをしている体たらくである。
こうした協会の人間に問いたい。「あなたの理想(のホッケー)はどこなのか?」と本来ならビジョンを持つべき人間がはっきりした理論を持たないも負けて当然だし、犠牲になるのは選手である。
②では別の競技からビジョンを持つ重要性を考えてみる。