①では今のジェフ(千葉)がスタジアムというレストランで提供している料理(ゲーム)が豚の生肉を皿の上に乗せただけのようなモノだという話をしたが、この話の続きをしたい。
今シーズンのジェフというのは選手というのを食材で例えると本当に最高級の黒豚のような高品質なモノばかりだった。
ブラジル2部リーグ得点王のエウトンに松本山雅で2014年J2得点ランキング3位の19得点を叩き出した船山貴之。リオ五輪代表候補のオナイウ阿道(あど)にパラグアイ代表のボランチであるアランダ、世代別の韓国代表のCBだったイ・ジュヨンとキラ星のようなラインナップである。
筆者が再三言っている生の豚肉を皿に乗せただけの料理というのは、選手自身の身体能力だけに任せて個々の連動性を無視したゴリ押しで力任せなサッカーだった、ということだ。
選手達の能力が最高級の食材(黒豚)でも、ちゃんと調理するコック(監督)が手間のかかる下ごしらえや火入れをしなければ、レストラン(スタジアム)に来た客は美味しい食事を楽しめない。要は食材を調達する仕入れ担当(GMや強化部)がいい食材を持ってきても、調理するコックの料理の構想力やイマジネーションが貧弱だとせっかくの食材も台無しになると言う話である。
ジェフは第30節2016年8月21日の岡山戦では、過去最高のパフォーマンスをした。旧ユーゴスラビアだとサッカー監督のことをシェフと呼ぶ。ジェフのシェフも経営不振から交代した。新しいシェフの最高級の豚肉料理が楽しみである。