①ではダイエットに成功した人間が、体重の減量だけに飽き足らず、次の自転車レースでの好成績という「その先の領域」について述べた訳だが、そういったモノは他にもある。
唐突だが筆者は大学に馴染めなかったというトラウマを持つ。高校まで嫌な教師の言う事を我慢して、受験勉強に努力してきた。
しかし、大学の中身が想像を絶するくらいのつまらなさで大学4年間に楽しい思い出は皆無だった。
そんな大学を卒業して10年以上経つが、ロック総統の本に「僕は大学にいきたい訳ではなく、その先に就きたい職業がある。変えたい世界があるんです」という言葉があった。
しかし、筆者が若い時にこうした考えはなかった。
こうした受験における「大学に受かっちゃえば後は何とかなる」論というのが地域リーグの「Jクラブになれば後は何とかなる」論と全く同じなのである。
昇格をゴールにしたクラブがその先迷走するのと、ダイエットで目標値に到達した人間が緊張感の糸が切れて過食に走りリバウンド王になるプロセスはすごく似ている。
要は「減量成功」「大学合格」「J昇格」と言ったモノは通過点であって、そこから先にも道は続く、いわば「その先の領域」というビジョンを持って闘っていかないと、どの世界でも迷走してしまうのだ。