①で今年(2016年)の山の日の巨人戦レビューを書いたが、レビュー自体が目的ではなく、その試合の流れにスポーツの本質がある。
前述の通り、ホームの巨人はDeNAに序盤に大量失点し、打線も中盤までは全く不発でこのまま行っていれば正直巨人ファンとしては「金返せっ!」モノだった。
しかし、巨人は終盤に意地を見せて猛追し試合の中に見せ場を作った。結果的に巨人はこの試合負けたが、自分はどこのファンでもないが、仮に巨人ファンだったとしても試合内容に満足はしないが納得して家路に着いたであろう。
この「終盤の追撃」にプロスポーツの本質がある。何度も言うが、プロ野球という娯楽はどんな圧倒的に優勝する球団でも60敗は必ずする失敗と敗北が前提の世界である。
亡くなった巨人ファンの叔母のように「見に行くと負けるから球場には行かない」という人もいるし、筆者もサポをしているJ2ジェフ千葉の初勝利を見たのは4回目だった。
スポーツのファンをする以上、敗北が日常にあることは受け入れないといけないし、どれだけそのチームを愛していても負ける時は負ける。それから逃げることは出来ない。
しかし必ず負ける時もある中で「今日は負けたけど、この日の終盤の追撃はチケット代に値した」と感じることができれば、ある意味そのプロスポーツは成功である。
今の日本のスポーツ界、結果至上主義と言う名の原理主義がまかり通っていて、スポーツのファンをするのが逆に苦しくなって本末転倒になっている。
要な結果が毎回出るということは100%ありえない。ならば負け試合の中にどれだけ見せ場を作ることが出来るのか?というのがプロスポーツの本質になるのである。