①ではジェフの敵が何なのか?ということを述べてきた訳だが続けていきたい。
今のジェフのフロントや番記者を見ていると全盛期のオシム時代のノスタルジーを引きずっている様に見える。
確かにオシム時代のサッカーは楽しかったし強かった。しかしジェフはそこで時間が止まってしまっている。
GIANT KILLINGで達海がクラブの会長に全盛期の頃の強さを取り戻してもらいたい、という言葉に対して達海は、
「俺は神様じゃない。(何でもかんでも)俺一人じゃ無理だよ」
「俺がやりたいフットボールというのは個々の最低限の役割をこなしつつ、役割以上の働きが出来るフットボール」とあった(達海の台詞は一部要約)。
これは選手だけでなくフロントも同じだ。
達海はETUのフロントに過去を懐かしむ終わった老人の様な姿勢ではなく、今の100%の力を出して生きてファイティング・スピリッツを全面に押し出さないといけない、その上で自分が出来ることを徹底的に努力しろと説いた。
翻ってジェフはどうだ。オシム王朝が終焉して10年経つのに未だにあの頃のプライドを捨てきれていない。
今のジェフに必要なのは王者のプライドではなく、失うモノのない挑戦者としてのガムシャラさである。今のジェフは王者ではなく、チャンピオンベルトを失い無冠になった「元」王者であることに気づく必要がある。
もともと純粋な挑戦者だったオシム時代はテクニックでは劣っていても、走力とスタミナでガツガツ噛み付いてくる姿勢で、相手から「ジェフの選手はメンドクセーな」と思われる必死さが売りだったのに、頂点に立ったら逆に自分達の長所を忘れてしまったのは皮肉だ。
精神論は嫌だが「今のジェフは王者じゃない。J2では俺達は挑戦者なんだ」といった、自惚れ(うぬぼれ)を捨ててJ2という難攻不落のタイトルマッチにチャレンジする気持ちを取り戻すことが今一番必要なことだ。