①では劇的に変わるスポーツの環境と呆れるくらい変化についていけてない日本のスポーツのトップやマスコミについて書いてきた訳だが、まだ書き足りないので続ける。

冒頭のタイトルである「謝るなっ!」であるが、この言葉には元ネタがある。筆者がメンター(心理的な指導者や憧れの存在)として尊敬して止まない古谷野孝雄の名作高校サッカー漫画「ANGEL  VOICE」の作中での高校サッカーの名将・島村監督の言葉である。

全国大会より優勝するのが難しい千葉県大会で、千葉県NO.2でIH準優勝の八津野高校の監督である島村監督が、冬の選手権千葉県大会準々決勝で主人公の学校に敗れた後、涙を流して詫びようとする主将に冒頭のタイトルである言葉で一喝した。

島村監督は「勝利のために100%全力でプレーした選手は、負けたとしても誰にも謝る必要はないし謝ってはいけないのだ」とあった。

こうした言葉は現実の世界でもある。メジャーでテキサス・レンジャーズのダルビッシュ有が打ち込まれて降板した時、監督の前で詫びようとしたら、監督が〝Don't apolozise me!  This  is  also  Baseball.(謝るな。これも野球だ)〟と謝ろうとするダルビッシュの言葉を遮ったことがあった。要はどれだけ勝利のための努力や準備をしても負ける時は負けるのだ。

日本のマスコミは戦争の頃から大政翼賛会に媚びてきた割には、戦争責任を取らずにヌルッと現代日本社会に居残ってきた歴史がある。マスコミが神風のように選手に必勝を強要するのは歴史的なモノだ。

しかしスポーツは負ける時は負けるのだから、勝てなかったからといって謝罪を強要するのはお門違いである。