そんなこんなでボクシングの試合を見に行った訳だが、重量級向きの新宿FACEという格闘技ホールで最も重いヘビー級のイベントがあるというので、その迫力を堪能しようと観戦した。
第1・第2試合はヘビー級の4回戦(1番下のカテゴリー・プロ野球で言う3軍)の試合だった。そしてこの2試合は賞金トーナメントで、1RKOで10万円、2・3Rで5万円、4RKOで1万円ファイトマネーに上乗せという条件だった。
最初の試合は山下清みたいな坊主頭の太っちょVS黒人だった。
ヘビー級というのは迫力がある反面、本場である欧米でも選手層に限りがあり、スパーリングパートナーの数にも限りがあり、スパーの回数も少なくなり、塩試合(凡戦)になる傾向が多かった。
しかし、この日のヘビー級グリーンボーイの出来は違った。
踏み込みが浅いながらもジャブ・ストレート系の基本に忠実なボクシングで、サウスポーの山下清は左カウンターのストレートや左アッパーなど、選手層の厚い中量級の選手でもできないヘビー級4回戦にしては高度なテクニックを黒人ボクサーに決めていった。
結果的に山下清の判定勝ちになって、リング上では彼の初勝利の他に試合当日が結婚記念日&嫁の誕生日というハッピーな夜となった。
しかもリングに上がった嫁さんがまあ美人なことっ!なんで山下清にこんな美人が⁈と筆者は試合以外の部分でヒートアップした。
第2試合は岡山県倉敷のリーゼントと東京の全勝ボクサーだった。
首都圏でもスパーリングパートナーを見つけるのが難しいヘビー級で、しかも岡山で実践練習するのはもっと難しい。
しかし、このリーゼントはこの日のヘビー級4回戦で最もシェイプされた身体を持っていた。
こちらも基本に忠実なクラシカルな試合展開になり、キビキビとしたリズム感のある試合で、どちらかと言うとスピードと手数と言った東洋人軽量級ボクサーのような試合だった。
しかし、リーゼントの相手はメインのヘビー級世界ランカーと同門の選手でスパーリングの経験値に差があり、判定負けであった。
③ではセミファイナルやメインイベントを見てみたい。

