①ではスポーツという世界がどれだけ多くの人が汗をかいて準備しているか?ということを書いてきたが、②では具体的なところも見ていきたい。

前回サッカーというモノが90分の試合のために1週間の準備をしないといけないという話をしたが、具体的にどういう準備をしなければならないのかというのを説明したい。

サッカーJ2の場合、大体試合は日曜日に行われる。日曜日の試合の後、翌月曜日は練習試合(控えのメンバーが中心に出場して、クラブ近郊に遠征しているクラブや大学と試合する)。

そして火曜日はオフで、翌水曜日が次の試合に向けた軽めの練習。そして木曜日は負荷の強い練習で、金曜日はそこから若干負荷を落とした練習。そして土曜日はクールダウン(アウェーの場合は移動日)、とサッカークラブはどのカテゴリーでも1週間の流れはこんな感じである。

試合のための準備をしているのは選手や指導者だけではない。サッカークラブにはスカウティング(偵察)という部署もある(野球で言う先乗りスコアラーに近い)。

対戦相手の動向を直近の数試合のDVDを穴が空くほど見て研究し、チームの勝利のために監督・コーチに進言する仕事である。

他にもサッカースタジアムには芝の管理人が、毎朝5時起きで手入れをしたり、フィジカルコーチが選手の肉体を鍛えあげたり、食堂のおばちゃんがきっちりカロリー計算された料理を選手に提供したり、他にも色々な仕事の人が、サッカーの試合を成立させるのに汗をかいている。

以前、元日本代表の岡野雅行が「11人で闘うスポーツは11人だけの力では絶対勝てない」と言っていたが、こうした多くの人の準備によってスポーツというモノが楽しめることを忘れてはいけない。