①ではお笑いの前説ではないが、大会前の球場の雰囲気を説明したが、②ではもう少し都市対抗野球の球場内で経験したボルテージみたいなモノについても掘り下げていきたい。
会場に入って目につくのは出場している会社関係者。上司と部下や野球に疎(うと)いOLなどがバルコニー席にいて、この時点でプロ野球やJリーグとは雰囲気が違った。感覚的な要素で言えばプロ野球のような「大人」な部分と高校野球のような「アマチュア」な部分が組み合わさってハイブリッド化された、この大会でないと味わえない空気が熟成されていた。
①でも書いたが都市対抗野球というが、筆者が見た組み合わせの日本通運(さいたま市)vs日立製作所(日立市)であったが、さいたま市民だから応援するチームというのは西武ライオンズや浦和レッズであろうし、日立製作所の社員でも中にはさいたま市のマンションに住んでいる人間はいるだろうし、日立市にも当然日通の営業所はある訳から、都市間のプライドで鎬(しのぎ)を削るのはJリーグや高校野球であって、改めて言うがこの大会は〝都市〟の代表ではなく〝会社〟の代表の野球大会という濃度が強かった。
そうした中で試合を観戦したが、試合内容などは③以降に譲るが、やはり都市対抗野球で目立つのはその応援スタイルである。
内野席に大きな応援団用の台があり、そこで社員が必死に我が社の勝利のための応援をする。
昔ながらの応援団やチアリーダー、ソーラン節や和太鼓の演奏、そして日立側には親会社の日立が運営するJ1柏レイソルのマスコット「レイくん」が応援団員と肩を組んで応援し、ちょっとしたシュールな無法地帯と化していた。応援歌も「この〜木なんの木、気になる木〜♬」だったし。
そうした中で③に行きたいが、③以降はようやくながら試合内容を見ていきたい。

