筆者のブログは基本的にスポーツのそれだが、今回のテーマは以前書いていた少子化や移民政策といった社会問題に対する提起に近い。だが、ちゃんとスポーツの要素も織り交ぜていきたいのでご静聴願いたい。

今このブログ記事を書いているのは2016年7月16日な訳で、東京都民の筆者は先日の前知事の汚職から来る都知事選挙を控えている訳だが、ここ何年かの大規模選挙で焦点になっているモノのひとつに「移民政策」がある。

筆者も大学の卒論で移民問題を書いたこともあり、海外志向が強い筆者には外せないテーマだ。

先日のイギリスの国民投票でもEU離脱が決まったのも、国内の移民対策に対する国庫の財政圧迫が社会福祉の削減に繋がったという選挙の投票率の高い老人世代の意志が反映された結果とあったが、日本でも移民政策がアジア諸国のヘイトスピーチとリンクして、大きな注目を集めている。

アメリカでも共和党のトランプ候補が移民排斥を訴え、白人の低所得者層を中心に急速に支持を集めている。移民の受け入れによって成長し続けてきたアメリカでさえ移民排斥が叫ばれている現代では、こうした選挙の公約は先進国の立候補者にとって有力な支持者集めの手段になりつつある。

そんな移民(もしくは難民)という存在。こうした立候補者のスピーチをよくよく聞いてみると、ある種の矛盾も感じる。

アジアのヘイトスピーチが言われているが、Jリーグに毎年来日する韓国人サッカー選手が自分のチームに戦力になったら、彼らは何なのか?以前書いた日本のバドミントンにメダルをもたらして、現在も日本の強化に努める韓国人指導者・朴柱奉(パク・ジュボン)氏は韓国籍でも韓国人ではないのか?

もっと言えば(スポーツではないが)沢山来日して日本に多くの雇用を生み出している韓流スターは韓国人ではないのか?

「彼らは特別な存在だっ!」というのは簡単だ。しかし慶応大学創立者で10000円札で有名な福沢諭吉は「天は人の上に人を作らず、人の下にも人を作らず(人間は皆生まれもって平等だ)」と言った。前述の韓国人が普通の移民や難民と違うというなら、福沢諭吉の言葉は嘘ということになる。

今回はスポーツの要素は薄いかもしれないが、②でもスポーツと移民についてもう少し書きたい。