最近よく考える「グローバル化」。こうした流れに関してもっと考えていきたい。

①では大相撲について、グローバル化によって力士の実力が向上した正の側面と昔だったら考えられない負の側面(サボりもそうだが、力士の違法薬物の問題もあった)について見てきたが、では昔のままで外国人力士が入ってこない状態がベストだったのか?という話である。

そんなことはない。もし外国人力士がいなかったら日本の大相撲は衰退を通り越して絶滅していたであろう。

よく思うのだが、グローバル化に限った話ではないが、物事の正の部分をもっと刮目する必要があるというところである。

今日本企業は海外との交流が活発化している。シャープが台湾企業に買収されたのはセンセーショナルに報じられたが、それ以外でもタカラトミーと言った日本の上場企業の創業者一族が経営を外国人経営者に引き継ぐと言うニュースもあった。

日本を代表する企業でも外国人経営者が当たり前になり、日本国内の結婚の15組に1組は国際結婚になった日本の現代。ある意味今の時代もう「日本人純血」では済まされなくなった時代。もしかしたらスポーツでも何でも「日本」という枠組みにこだわること自体無意味になりつつある。

こうした時代に必要なのは外国人のことを「知る」ことである。マザー・テレサの「愛情の反対は憎しみではなく無関心」ではないが、今の日本がここまでグローバル化に拒絶反応を起こしているのは、今までアジアの隣人に対して無関心過ぎたからである。

これからは日本人も他者を理解出来ないと思考停止して拒絶しないで、理解を務める努力が必要だ。それがグローバリズムを克服する地道ながらももっと短いルートの近道となる。