①ではサッカー日本代表がアジア2次予選で対面した相手チームの闘い方について述べたが、②では日本代表とJ2ジェフ千葉とのそれについて見ていきたい。

①で2次予選で闘った相手は日本代表に比べテクニックで劣る分、ボールホルダーに寄せを早くして数的優位を作り、球際を激しくして、相手(日本代表)を泥仕合に引き込んで根負けさせようとした。

この図式はJ2におけるジェフ(日本代表)とJ2下位チーム(シリアなど2次予選での相手)との関係性によく似ている。

J2下位のチームもボールを持ってターンをしたり、スムーズなサイドチェンジができない分、とにかく上位のチームに対して運動量で上回ることが勝利への生命線である。

ここ数年のジェフのサッカーはJ2に順応する現実に即したサッカーではなく、J1やその先の領域にも通用するような理想を追い求めたサッカーを目指している。

このブログを書いている時(2016年4月16日執筆)はジェフの監督は関塚隆だが、クラブとしての方針としては、こういう理想のサッカーを持った上で指導者を選んでいる。

代表は2次予選ではそうした寄せの早い相手DFに対して一瞬でボールを持ってターンして、自分たちが数的優位を作るようにしたり、ダイレ(クト)でパスを繋いで走力で「嫌倒れ」を狙う相手を圧倒的な技術で対抗して、相手の目論見に乗らなかった。

ジェフの場合、こうしたハリルホジッチ体制の日本代表のような理想を追い求めながらも、ここ数年挫折してきた感がある。下位のチームが走力で抵抗するのに対して、走力での真っ向勝負なのか技術で圧倒するのか、少し中途半端になっていた。

筆者としても目標はJ2をラッキーな記念受験(1年でエレベーター)で突破するより、J1に定着するサッカーを求める。理想という高い山が聳え(そびえ)立つが、そうした高い山を苦しい思いをして登るからこそ、頂上の景色は眺めがいいのである。

追伸   2016年8月25日現在ジェフ千葉の監督は関塚隆から長谷部茂利に交代している。