前回は今のスケートのチケット代に対するコストの高騰について述べたが、②では翻って自分の魂の置き場所であるボクシングはどうなのか?というところを見ていきたい。
巨人ファンのブロガーであるプロ野球死亡遊戯は「同じチケット代でも映画の3600円は高く感じるが、巨人戦のチケット代3600円はそうは思わない」と言った趣旨の発言をしている。
そう言う意味でスポーツ観戦のチケット代とは、あるIT企業家が言った「価値観の違いが利潤になる」と言う言葉の際たるものである。
今の時代、野球もサッカーも観戦のチケット代は微増傾向にある。そうした中で我らがボクシングはどうなんだ?という問題だ。
ボクシング界のチケット代も高くなっている。ボクシング界は昔は安いチケットは3000円スタートだったのが、今は4000円である。世界戦に至っては5000円だったのが、前述のアイスショーと同じ6000円が主流だ。
昔は帝拳ジムだと自主興行で立ち見1500円という値段設定もあったが、そんな帝拳も今は4000円スタートになってしまって隔世の感である。
よく飲食店ビジネスの世界で「2-8の法則」と言って、来客の2割がリピーターになって店の収入の8割を占めるという話があるが、スポーツの世界についてもアイスショーもボクシングも、そういう一部の熱狂的なマニアがアスリートの収入を下支えしているのは間違いない。
しかしこうした新たなライト層を呼び込みづらい値段設定で、そうしたビジネスモデルというのがどれだけ将来の展望ができるのか?という話だ。
もっと言えばアイスショーのようなフィギュアスケートは雌(メス)の競技。つまり男の選手もいるが基本「女子力」を競いあう世界。実はフィギュアスケートは他のスポーツにはない特異なジャンルな分、相対的にライバルは少ない。
しかし、ボクシングは雄(オス)らしさを競う格闘技。そんなジャンルのスポーツいくらでもある。そうした中で、このスポーツの打開策は何なのか?だ。
それについて万人が納得できる解答がないのが辛いところである。
今回はこのテーマはここまでにしておくが、またこの問題について考えていきたい。