①では現状のJリーグ運営について述べたが、②でももう少しこのことについて考えていきたい。

①で今のJは外資に対して及び腰で、国内資本だけのリーグなのだが、では実際に日本企業はクラブ経営が苦しくても逃げないのか?

答えは「NO」だ。企業というのはクラブ経営が苦しくなったら、日本企業だろうが外国資本だろうが、逃げる時は国籍問わず逃げる。

その際たる例が横浜フリューゲルスである。90年代後半に平成大不況で経営が悪化した全日空と佐藤工業がチーム運営から撤退し、1998年の天皇杯優勝を置き土産にJという世界から姿を消した。

全日空といえば、日本人からすれば誰でも名前は知っているナショナルフラッグである。そんな有名な大企業でもクラブを手放す時は手放すのである。

もちろん中国も国内リーグの親会社が簡単に経営から撤退する話はよく聞くが、ではJリーグに外資導入できるようにするにはどうすべきか?である。

個人的に思うのが、クラブ経営を希望する外資に対して供託金を納めて、一定期間の運営をしないとその供託金としてプールされたお金を戻させないというルールにすればいい。

実際にこうした仕組みはプロ野球には存在してて、野球の場合だと球団経営をする企業に対して、30億円をリーグに供託金として預けて、10年間その企業が球団経営を続けたら、その供託金のうち25億円は返還されるという仕組みである。

事実DeNAもこのお金を払っただろうし、楽天は10年以上球団経営しているので、この25億円というお金はリーグから返還されているはずである。

またDeNAの前の親会社だったTBSは球団経営が逼迫していて、あと1年我慢すれば25億円がリーグから戻ってくるのに、我慢しきれず9年で球団を手放した。

話をJリーグに戻すが、リーグ運営の上層部が変化を恐れて保守的になって殻に閉じこもるのではなく、Jという素晴らしいスポーツ文化を次のフェーズに押し上げる努力をしてもらいたい。そうした任務が次の時代の移行には必要だ。