前回のブログで述べた巨人の育成もJ2のスタメンも「年俸500万円」前後という意味では変わらない。今回はその続きだ。

前回の記事から引用した「隣のアイツは年俸1億」からであるが、巨人の外国人枠から外れた助っ人も、Jのサッカー日本代表も年俸という意味では同じ「1億円」という意味では価値は等しい。

前にも述べたが、サッカーというのも、一部の特殊なマニアだけが固まって楽しんでいる狭い世界から、一般人でもテレビのニュースで試合結果が分かる世界へと変わったと思っていた。

しかし、それは前回同様錯覚だった。まだ人気でも収入でもJはNPBに水を開けられている。

ではそもそもなぜJは選手の年俸があがらないのか?

これも前に述べたが、スポーツビジネスにおいて経営基盤を安定させるには「人件費の抑制」が必要不可欠だ。

そのための前回述べたA・B・C契約という年俸管理システムを導入して出費を抑える仕組みができたのだ。

おそらくJリーグが創世記に運営モデルとして反面教師にしたのが、1968年にアメリカで生まれたNorth American Soccer  League(NASL)である。

このリーグは開幕当時ペレやベッケンバウアーというW杯のスター選手を招聘(しょうへい)して、サッカー不毛の地であるアメリカにサッカー文化を作ろうとした。

…ところが…

こうしたスター選手の年俸が高騰した一方で、「アメリカ人のスター選手がいない」ので、アメリカの一般市民に受けが悪く、結局1984年にリーグは消滅した。

そんなスポーツビジネス先進国であるアメリカの失敗を参考にして、構築された給与体系が年俸を抑えた前述のJリーグのA・B・C契約である。②でももう少し詳しく考えたい。