今回のテーマはスポーツから脱線しているだろうが先に行く。
②まで述べたように独立リーグというのは野球の裾野を広げる役割だけでなく、若者の夢や価値観を引き受ける受け皿の役割を担いつつある、というのはこれまで説明してきた通りだ。
問題はそこからである。今の時代、大卒からすぐに正社員で就職という(良くも悪くも硬直化していた)新卒の雇用環境が、社会環境の急激な変化によって一気に流動化してしまい、若者も中年世代もその環境の変化に、自身の価値観が適応できていないのである。
そこで中年世代に求められるのが「古い価値観からの脱皮」だ。今はバブル期のような極楽みたいな雇用環境でないのに、昔はこうしたモノだといった言葉というのは若い世代には雑音にしか聞こえない。
そうではなく古い価値観を捨て、若い世代の新しい価値観に寛容になって(客観視して叶うことはない風に見える)夢を追う姿を受け入れることが、この世代にとって絶対に必要なことである。
「若いヤツは学校を卒業してもフラフラして」と言っても、若い世代からすれば就職したくてもできなかったり、世間体で就職した先が若者を蝕むブラック企業だったりして身も心もボロボロになり「仕方なく」そうした状況になっている若者も多いという現実があることを知ることも重要だ。
というより、若い世代の新たな価値観を受け入れないと損をするのは実は中年世代やその上の老人世代である。その理由を④で述べる。