①では才能の要素が強い競技を紹介したが、②では(才能があるに越したことはないが)才能の壁を努力で補える要素が強い競技を紹介したい。
それは〝フットボール系競技〟と〝柔道〟である。
これを聞いてがっかりした読者もいるかもしれない。「本田圭佑なんて才能の塊じゃねーか!フカシこくなっ!独眼鉄(怒)」と言われそうだ。もちろんトップ下やFWに才能の要素は強いし、GKの場合〝体格〟という才能もそびえ立つ。
ただここで言うフットボールというのはサッカーだけでなく、ラグビーやアメフトも含めたフットボールという意味だ。
話を戻す。サッカーの場合、守備の花形ポジションであるボランチも常軌を逸した運動量があれば、頭の良さやサッカーセンスを克服することも可能だ。
プロスポーツ漫画原作者・綱本将也のデビュー作「U-31」(2016年8月映画公開)でも主人公の元日本代表の河野敦彦が後輩のボランチに「おまえはバカだしセンスもないが、運動量だけはケタ外れだからな」「(だから)走って走って走りまくれ!」とゲキを飛ばすシーンがある。サッカーの場合少なくとも野球よりは、運動音痴でも異常に鍛えばまだ希望がある。
またラグビーやアメフトもサッカー以上に運動神経より後天的な筋力が求められる。筆者も学生時代アメフト部に誘われ才能がないからと断ったら「アメフトの場合、筋力さえすれば、守備に必要なラインでのフィジカル勝負で役に立つ。心配すんな」と言われた。
確かにアメフトだと受験一本槍の(筆者の母校ではないが)京大生が大学の4年間だけで、徹底的な筋トレと頭の回転だけで日本一を狙えるのである。
格闘技でもボクシングや剣道は瞬間的な反射神経が必要で先天性が求められるが、柔道の場合だと「立ち技はセンス、寝技は努力」と言われているくらい、後天的な筋力や寝技技術が必要とされ、実際に運動音痴の筆者もこうした技術と筋トレで県大会出場を果たした。
最後は手前味噌になって申し訳ないが、スポーツが好きでも才能がないとがっかりしているちびっ子(+その親御さん)。選ぶ競技次第で未来はどうとでも変わる。結局は本人次第だ。武運を祈るっ!