冒頭のタイトルは漫画ONE PIECEの16巻の見出しである。これは同作品の冬島の桜編で青っ鼻のトナカイのトニー・トニー・チョッパーが最も尊敬する医者であるDr.ヒルルクの意志を継いで故郷の冬島を出て海賊として大海原に旅立つ話だ。

こんな誰でも知っている話を筆者がドヤ顔で言える身分でもないのだが、このタイトルを付けたのは当然意味がある。

筆者のブログで書いているスポーツの世界もそうだが、漫画のファンタジーだけの話ではなく、どういった世界でも受け継がれる意志(いわばDNA)というモノは必要なのだ。

昨年(2015年)のNumberでプロレスの蝶野正洋さんがインタビューで答えていたが、記者が猪木さんや闘魂三銃士の頃の新日本プロレスと今の新日とでは違和感がある、と言っていたが、それに対し蝶野さんは、

「それはしょうがないことだ。力道山さんの頃のプロレスが好きな人は猪木さんや馬場さんのプロレスが物足りなかっただろうし、猪木さんのプロレスが好きな人も闘魂三銃士のプロレスに薄さを覚えて、闘魂三銃士の頃のファンも今の棚橋やオカダ・カズチカの新日に違和感を覚える」

「そういうのは仕方がなく、どうしても次の世代が出てくると、古い世代は今が『薄口』に見えてしまうモノなんだ」

「それでもレスラーもファンもしっかりと新しい世代引き継がれている。それが新日の凄さだよね」

何の世界でもそうだが、自分たちの価値観や文化というのは引き継がれていく必要性があるのだ。〈②に続く〉