今よく読んでいる漫画に「少年ラケット」(掛丸翔・週刊少年チャンピオン)という作品がある。

火事で片親の父を亡くし、そのショックで記憶喪失の中学生イチローが卓球をきっかけに、自分の心を開いていくという話である。

そうしたイチローがいる普通の卓球部の森原中学と、イチローを卓球に引き合わせた天才少年・如月ヨルゲンが通う日本一の卓球の総本山・紫王館。

この2つの距離がどう縮まるかは後のお楽しみだが、この漫画で1つ気になった言葉がある。

「時代を変えてこそ超一流」

天才ヨルゲンを部内の練習試合でボコった先輩が言った言葉である。
 
今の世界の卓球をリードしているのは周知の通り、中国である。

しかし、かつては日本が国際大会で連覇するほど世界卓球の中心だったこともあった(漫画の主人公イチローも当時の日本卓球界のカリスマ荻村伊智朗からきている)。

しかし、そんな世界卓球盟主の座も日本から中国へ移った。時代は変わるものである。

しかし、「だからこそまたもう一度日本の時代がこないとも限らない」とヨルゲンの先輩は言い放った。

時代は変わる。いわゆる栄枯盛衰というヤツである。

1980年代にあれだけ強くて絶大な支持をされていた巨人が、90年代に大型補強のやり過ぎで史上最強のヒールになるとは誰も思わなかっただろう。

それと同じで何のスポーツでも「時代は変わる」のである。②でもそれを見ていきたい。