先に断っておくが、プロ野球入団テストを受験したのは筆者ではない。高校野球もあっという間にバックれた筆者には逆立ちしてもそんな能力はない。予めご了承ください。
さてさて本題に入るが、昨今のスポーツ界というのはサッカーや他の色々な競技などの経営努力もあって、突出して目立つスポーツ系の娯楽が減った気がする。
しかし、筆者もこういうスポーツビジネスのブログを書いていることもあり、実際に昨年(2015年)はプロ野球も見に行って、この娯楽も相撲の二枚腰ではないが、まだ世間に強い需要のあるのが分かった。
そんなプロ野球という世界。観客席や液晶プラズマ画面からは、華やかな世界にしか見えないが、実際に「向こう側」の人間になるには、ズバ抜けた才能や常人では耐えられないような努力が必要な世界だ。
高校や大学・クラブチームなどで白球を追いかけたアマチュア球児も、「プロ」野球選手になるための一縷(いちる)の希望を懸けて闘う場が、プロ野球の入団テストである。
入団テストで思い出すのは巨人の中継ぎで名は体を表す文字通りの「鉄腕サウスポー」こと山口鉄也である。
巨人の不動のセットアッパーである山口も、知られた話だがアマチュア時代は無名だった。
神奈川の古豪であるY校こと横浜商業から時給870円のコンビニバイトで資金を集め、アメリカのマイナーや独立リーグを転戦。
しかしメジャーの網には引っかからず、帰国した時に、山口は阪神や楽天の入団テストを受験した。
この時山口は両球団から誘いはなかったが、巨人から当時設立された年俸が200万円台の育成枠で入団を果たす。
その後は周知の通りの大活躍で、年俸も昨年(2015年)は3億2000万円(推定)にまで到達した。
後の球界を代表するセットアッパーも最初は、(別の球団だが)入団テストがスタートだった。
②ではプロ野球入団テストの裏の顔を見ていきたい。