①ではここ2~3年で急速に衰退している雑誌業界について述べているが、②では(筆者が好きな漫画含め)打開策を考えていきたい。
こうした雑誌という世界は今、急速に衰退しつつある。情報の即時性や情報量や種類など全てにおいて、雑誌はネットに太刀打ちできてない。
ならば、こうした(スポーツ)雑誌の世界でどういった媒体に活路を見いだすか?である。
個人的には「メガイベント」と「新書ビジネス」の連動性がキモになる。
サッカーならW杯で野球ならWBC、それ以外なら五輪など、もっとメガスポーツイベントと新書の連動性を高める必要がある。少なくとも雑誌よりまだ(買う側の肌感覚として)こっちの方が需要を感じる。
一昨年(2014年)のW杯の時も、サッカーを見てもらうために様々な新書レーベルが(有名選手の口述筆記含め)、多数の新書を発行した。しかしまだこの2つの連動性は噛みあっていない。
新書と雑誌という本来なら同じ紙媒体なのに、両者を分ける決定的な違い。それは「賞味期限」である。
雑誌の場合は1冊800円くらいするのに情報の賞味期限が大体1ヶ月から2ヶ月くらい。急速なスピードで変化する情報化社会において、この賞味期限は一瞬に等しい。読者は雑誌を買うコストを回収できないので、雑誌離れは加速する。要は雑誌は現代社会に適応できてないのである。
一方で新書は同じ800円でも賞味期限は長いと2年くらいは持つ。ライターや編集者がしっかりとした取材のもとで、(雑誌と違い)長いスパンで書店の店頭に置いておけるので、取材などのコストの回収率を考えればこっちの方が利ざやは高いと、素人考えでは思ってしまう。
雑誌にしろ新書にしろ、紙媒体には「再販制度」があるから古い仕組みで、急速に変化する情報化社会に適応できていない部分もある。しかしこのブログでも多くの紙媒体にお世話になっているので、書籍人の奮闘を期待したい。