このブログを書いているのは2016年2月16日なのだが、その前の月にこんなニュースをボクシングの掲示板に見かけた。

「空手専門誌を発行する福昌堂が破産」「同社は『空手道』『フルコンタクトKARATE』を発行していた。債権者32人に対して、負債総額9000万円」

とボクシングとは畑違いではあるが、同じ格闘技雑誌だった「空手道」の破産→廃刊は、ボクシング界にとっても決して他人事ではない、とファンや関係者では言われていた。

このニュースが発表された同日、オリコンが発行しているアイドル雑誌「オリ☆スタ」の休刊も発表され、今や雑誌業界というのは、どういったジャンルでもジリ貧の撤退戦の様相である。

思えば我らがボクシング界の中でニッチな情報を提供してくれていた「ワールドボクシング」も一度休刊した(後に復活)。雑誌の世界はどこも本当にサバイバルである。

このブログを始めた2013年11月1日に「サカマガ月刊化と雑誌のマーケティング」と称し、今の雑誌ビジネスだと「多数派」に支持される広く不特定多数の雑誌より、より狭くより「マニアックな層(少数派)」を深く濃く突き詰めたマーケティングがサッカー雑誌には必要となり、それがサカマガ(サッカーマガジン)の週刊→月刊化に繋がった、と言う話をした。

しかし、あれから約2年半で雑誌ビジネスと言うのは、月刊化どころか休刊ラッシュで急速に衰退しつつある。

言われてみれば最近雑誌を買う機会というのがほとんどない。筆者が愛読していて、このブログの参考文献にも引用していたR25も昨年(2015年)休刊になった。フリーペーパーも2000年代後半はかなり飛ぶ鳥落とす勢いだったのが、こちらも一気にその勢いが失墜した。

こうした衰退する紙媒体市場の中で、編集者やライターはどう活路を見いだすか?②でも考えていきたい。