今回のテーマは唐突だが、ラグビー五郎丸歩の「あの」ルーティンから入る。脇の下を締めて拝むような仕草のアレだ。

「おい。独眼鉄。お前ラグビー詳しくねーじゃん。付け焼き刃の知識で語り入ってんじゃねーよ」と突っこまれそうだが、筆者のブログはボクシングとサッカー以外毎回付け焼き刃なので、ガン無視決めて続ける。

昨年(2015年)のラグビーW杯の後、散々ネットや紙媒体で言われたことだが、五郎丸のあの拝むような仕草はわかるの下を締める働きがある。こうした脇の下を締める動きというのは日本人に多い傾向でもある。

日本人は食事の時に、右手に箸を持ち左手に茶碗を持つ。この姿勢は脇を自然と締める働きが出て姿勢が安定する。一方で欧米人は食事の時はナイフとフォークを持って食べるが、これだと脇が開いて甘くなり、身体の姿勢にもブレが出てしまう。

そうした姿勢の観点から、五郎丸のルーティンは日本人の食事の姿勢から来ていて、こうした動作というのが自然と姿勢を安定させて体軸をブレずに安定させる働きがもたらされ、五郎丸の場合はキックの方向性を安定させて、結果ラグビー日本代表はキックでの得点を量産させて、高得点を稼ぎ大会の勝因の1つにもなった。

こうした五郎丸のルーティンの秘密というのは昨年色々なところで言われてきたことなので、筆者が今更ドヤ顔で言うことではないが、問題はそこだけではない。

脇の下を締めるという動作は顎(アゴ)を引くという動作という並んで、全てのスポーツにおいて重要で、かつ難しい動作なのだ。筆者がそれに気づいたのは今年(2016年)の大相撲初場所である。〈②に続く〉