筆者もスポーツビジネスのブログをつらつらともう3年近く書いている身だ。このブログをスポーツビジネス専門にする前は、ボクシングとジェフ千葉の試合しか見ていなかった。

しかし、こうしたブログを運営するようになり特定のスポーツだけのブログが、セルフプロデュースの世界の最大の敵である「マンネリ」に直面することになるので、意図的にそれまでは接点の全く無いスポーツを観戦したり、体験講座に出席するようになった。

そうしたブログ運営の中で気になるのはやはり野球である。

それまでマイナーで実業団スポーツだったサッカーのプロ化に押されて、野球というスポーツはもはや日本人社会のコンセンサス(共通認識)ではなくなった。

筆者が子供の頃は巨人の選手の名前と背番号はソラで言えたのに、今やプロ野球という世界は「好きな人だけ見に行く」という特殊な趣味の世界にまでになってしまった。

そうした時代にプロ野球も球団合併や特待生問題、最近なら賭博問題など、どうしようもない膿(うみ)が出て、野球の話題が世間話の世界から蚊帳(かや)の外に追い出されたように感じる。

そんな野球界なもんだから、プロでさえチームの維持に四苦八苦しているのにアマ球界はもっとキツい。

かつては世界に冠たる日本企業の名門実業団野球部が、9月の都市対抗で鎬(しのぎ)を削っていたのがバタバタと休部。

こうした実業団野球部の休部の連鎖というのは、日本という国が企業を生活の全てを託すことが可能だった企業共同体思想の終焉の象徴に筆者には見えたが、共同体思想が終わったとしても日本人は人生を止める訳にはいかない。

野球選手にも当然、大学を卒業しても野球を続ける場が必要となる。

そうした時代を社会の価値観が転換しようとする過渡期にできた野球の組織が、今回のブログタイトルにもある「独立リーグ」だが、この独立リーグという組織や選手がどうにも、筆者が20年見てきた4回戦ボクサーの面影と被ってしまう。

②ではその理由について述べていきたい。