ここのところの筆者のブログはやたら挑発的なタイトルが多いが、別に喧嘩を売っている訳ではない。ただこうしたスポーツビジネスという商売を長く見ていると、そうした要素を強く感じるのも事実だ。

今回のブログで「スポーツビジネス=ギャンブル⁉︎」というタイトルにしたが、別にスポーツチームで選手を育てている仕事をしている人が、ギャンブルのように結果のわからない仕事をしていると言いたい訳でもない。

しかし、スポーツというのもインドアとアウトドアのスポーツに分かれるが、最近のスポーツビジネスで主流なアウトドア系のスポーツというのは本当にギャンブル性が高い商売だ。

ただスポーツというイベント開催の集客ビジネスにとって試合当日の天候というのはかなり重要な要素だ。スポーツではないがこんな話がある。

伊集院光のエッセイ集「のはなし」で伊集院の落語家時代の兄弟子の話があった。

その兄弟子は人格も優れていて、落語家特有の理不尽ないじめもしない上に落語家としてのお笑いのセンスもあり、将来も嘱望されていた人材だった。

その兄弟子がある冬の日に寄席の高座を借りて、独創的な前衛派の落語を披露することになった。

弟弟子の伊集院も手伝ったが、その伊集院も贔屓目(ひいきめ)抜きでその落語は面白い。伊集院やその前衛派の舞台で落語を手伝うスタッフ含めて、その落語舞台の成功のために徹底的な準備を惜しまなかった。そうした中でとうとうその落語舞台の講演の日が来た。

…しかし…

その講演初日は東京は記録的な大雪。雪などの耐性が低い東京の交通機関は軒並みストップして、都心の足は完全な麻痺状態に陥った。

そのため兄弟子の落語舞台も注目はされていたが、実際の観客は僅か1人。関係者すら会場に行けなくなり、兄弟子は最終的に落語家を廃業した。

ここまでお笑いビジネスの失敗例を挙げたが筆者は何が言いたいのかと言うと、お客様にチケットを売って、イベントをするビジネスというのはどれだけ準備をしても、当日の天候というリスクがある。〈②に続く〉