筆者もこういうスポーツのブログを書いて3年近く経ち、実際に色々なスポーツの会場で競技を見るようになって、曲がりなりにも自分のスポーツ観に少しずつ見識のようなモノが構築されるようになってきた。
そうした中でスポーツという肉体派エリートと言う世界の中でも、特に「天才」という呼ばれる選手のような存在を強烈に見せつけられることもあった。
今回はブログを始める前から観戦歴のあるJ2ジェフ千葉とプロボクシングの世界から、1人ずつ天才という存在について考えてみたいと思う。
まずはジェフから見ていきたいが、ブログのタイトルにある谷澤達也(ヤザ)という男は、ジェフサポの中から絶大な信頼を得ているドリブラーである。
日本を代表する元祖ドリブラー三浦知良(カズ)も在籍していた「ドリブラー養成道場」静岡学園出身。ポジションはSH。
ヤザのプレーで注目すべきところはそのドリブル。ゴリゴリとブルドーザーのように相手DFに圧力をかけて、縦横無尽に敵のブロックを切り裂くヤザのドリブルは「変態ドリブル(そういう名前です)」と呼ばれて、J2の某監督は「左SBの中村太亮(現磐田)と左SHの谷澤の左サイドはジェフのストロングポイント」と名指しで警戒心を示すくらい強力なモノだった。
そして、もう1つのヤザの長所は「どすこいキープ」と呼ばれるボールが足やピッチにくっついているのか?と思うくらいガッチリ粘着した強力なキープ力だ。
判断のスピードが高速化して、時間や空間を省略する現代サッカーにおいて、0.5秒だけでもボールをキープして中盤でタメを作れる選手が重宝される今のJで、ヤザのどすこいキープは平気で2~3秒キープできるのでジェフにとって貴重な戦力だった。
そうしたヤザのプレーで圧巻だったのは2010年のJ2で4月11日のホーム(フクアリ)での横浜FC戦で、途中出場だったヤザが相手DF2人を一瞬で置き去りにしてブチ抜いた変態ドリブルだ。あのドリブルは強烈そのものだった。
…しかし…
「ムラさえ無ければ代表クラス」呼ばれたヤザも、そのムラっ気から信じられない凡ミスも散見して、ジェフ自体もガッチリJ2というぬるま湯に浸っている次第である。
ヤザに関しては書ききれないくらいエピソードがある。自分のことをチームで1番のイケメンと(勝手に)思っていた一方で、試合前のセレモニーでヤザのサポであるジェフキッズに、(ヤザのサポになった)理由が「アゴがおもしろいから!」と10000人の観衆の前で絶叫され、その日の試合がグダグダになった話とか…。
そんなヤザも2016年は町田ゼルビアに期限付き移籍になった。②では他のスポーツでの天才を見ていきたい。

