①では格闘家の減量というはどういった種目でも厳しいという話をしたが、②ではもう少し補足説明をしたい。
筆者はボクシングをやっていたという話をしたが、ボクシングの場合「あしたのジョー」の影響があって他の格闘技より減量が厳しいイメージがあるが、意外と減量という面ではどの格闘技でも厳しさという部分ではフラットな関係で、どれが特別に厳しいということではなく、どの格闘技でも満遍なく厳しいのである。
冒頭のタイトルで「減量と満員電車」と言ったが、格闘家の仲間うちで例えば「俺は減量が厳しい。毎回8キロも落とさないといけないんだ」と愚痴をこぼしたら、「8キロぐらいで弱音を吐くなっ!俺は地方のジムで東京のジムの選手とのタイトルマッチで15キロ落とさないといけないんだぞ!」と上には上がいる。
そして前述の通り、他の格闘技でもレスリングの軽量級でも8キロ減量は当たり前。柔道のオリンピック選手も10キロ減量したという。皆一緒である。
そして減量というのはみんながやっている逃げ出したいけど逃げられない作業という点ではサラリーマンの通勤での満員電車という意味では共通する。
「毎日片道1時間の満員電車はキツい」とこぼしたら、「ふざけんなっ!俺は2時間&住宅ローンだ!」と上には上がいる。ブログのタイトルはそういう意味である。
どうしても、格闘家の減量というのは一般の方々からすると想像しづらい部分もあるが、試合に勝つための体格的なアドバンテージを付けて、試合でレフェリーから勝利のコールを受ける快楽を得るために、格闘家は8キロの減量というのを、サラリーマンが通勤で満員電車を普通に耐えるように、皆当たり前の義務として淡々とこなしているのである。