のっけからセンセーショナルなタイトルだが、筆者も曲がりなりにもサッカー(ほとんどJ2)を見るようになってから、いくつか思うところがあった。
今更当たり前だが、サッカーというのは基本的にボールを使って得点の数を増やすスポーツである。従って本来ならチームにリーグ得点王がいるのが好成績を残すのにベストな条件であると言える。
実際に昨年(2015年)のJ2得点王は昇格を果たした磐田の元イングランド代表のジェイ(20得点)であるし、2位はJ2独走した大宮のムルジャ(19得点)だった。
しかし、それでもなお感じるのは今の日本のサッカーに必要なのは、特定の選手を得点源にした筆者がよく言う「絶対的ストライカーと10人の小人たち」のようなチームではなく、ピッチ上の11人の選手が総力(&走力)を出し切るような全員で攻撃&守備をするサッカーでないと、仮にJ1昇格を果たしても1年でエレベーターになってしまうということだ。
どこのチームでもトップ下の10番にゲームメイクを任せ、10番はFWの外国人の個人技に得点源の役割を一任する。残りの選手はガチガチにゴール前に閉じこもって守備をするかわりに、FWは守備を免除。こうしたチームはどこにでもあるのは事実だ。
しかし、こうしたチームは守備の選手と攻撃の選手にはFWを「信頼」するというより「依存」した関係に見える。
昨年のジェフというのはそんなチームであって、正直に言うと得点源という形では元スロベニア代表のペチュニクに依存しきっていて、ペチュニクがEURO予選で代表招集されるとチームは全く機能しなくなっていた。
こうしたサッカーが許されるのは冬の選手権のような高校生がやる部活のサッカーまでであり、選手として個人が尊重してもらえるかわりに社会人として責任を果たすことが要求されるプロサッカーでは通用しないのである。〈②に続く〉