①では筆者の拠点である錦糸町駅界隈のフィットネスジム事情というのをつらつらと書き連ねていった訳だが、②ではそれと格闘技ジムとの兼ね合いについて見ていきたい。
筆者が以前仕事で葛飾区某所のビルに入ることがあった。そうしたらそのビルのポストに元東洋王者が運営しているアマチュアボクシングのジムがあった。
「ここにあの人が運営しているジムがあったのか」と知ってビルの玄関を出て外を見ると、近くに某大手資本のフィットネスジムのビルがそびえ立っていた。
この現状を見て「この人の個人経営のジムはやっていけるのか?」と老婆心ながら思ってしまった。
①でも述べたが大手資本のジムの方がサービス(トレーニング)の選択肢は充実している。もちろん減量目的のボクササイズもだいたいの大手ジムにはある。しかも最近はボクサー志望の会員も減っている。
その中でボクシングジムの月謝12000円というのが、大手フィットネスジムに対抗できる要素がどこにあるのか?という話である(アマチュアジムはこの値段設定の適用外だが、ボクシングジムの月謝の基準を紹介するために記載した)。
以前某ボクシングジムの会長さんがボクシング協会の基準である12000円ではなく、据え置きの10000円にした理由が「引退して一般の仕事をして2000円という金額の重みは骨身にしみて理解している。だからこの値段に据え置きするんだ」とあったが、その志が高いのは敬意を表すが、実際に規模の勝負で今の格闘技ジムがどう抵抗できるのか?
しかも格闘技やりたいという若者も必ずボクシングというこだわりではなく、キックボクシングや総合格闘技でもなんでもいいという若者もいるはずだ。
自宅近所にキックのジムがあるが、大通り沿いに新しいキックのジムがオープンし明らかにそのジムは利用者は減った。
こうした今の東京での格闘技ジム経営というのは、ある種のバトルロワイヤルである。
筆者も愚鈍であるので特効薬となるアイデアはない。しかしこれからのジム経営というのは明らかに厳しい時代なのは間違いない。