①では女のロマンであるアイドルユニット(=ショービジネス)になれるチャンスが昔に比べて広がった話をしたが、②ではこのブログのタイトルにもある、男のロマンの頂点であるプロ野球選手(=スポーツビジネス)もアイドル同様にチャンスの確率が広がった話をしていきたい。
そもそもプロ野球選手というのは「支配下選手登録」と言って1球団につき70人の選手しか雇えない決まりになっている。
そのため野球に限らずプロスポーツチームには、誰かが入団したら同じ人数の選手が戦力外(クビ)になる過酷な世界だ。
その過酷なプロスポーツの世界でも頂点のプロ野球は、昔は何か1つの技術に長けてるだけではプロ選手としては成立しないエリート中のエリートの世界だった。
…ところが…
近年、プロ野球の世界も変化してきて、支配下登録の70人の他にサラリーマン並みの給料で別にチームに登録できるようになった。それが「育成選手」という制度である。
育成選手という制度によって、守備は下手だが打撃のパワーは外国人助っ人並みの選手や、他は駄目だが走塁なら陸連が目をつけるような選手といった、昔の大学入試の一芸入試ではないが、一点突破型の選手の入団も可能になった。
筆者が愛読しているプロ野球漫画「秋月あきひろのポジション」で同名の主人公が、そうした状況で妻子持ちで、育成選手として年俸260万円で奮闘している。
①で述べた今の時代に生きる女性アイドルユニットのメンバーも、タフな地方巡業の移動や、歌や踊りの猛練習や厳しい体重管理の中でも、スポットライトを浴びる喜びを噛み締めているだろうが、育成選手も鬼も逃げ出す千本ノックでもプロ野球選手のユニフォームでプレーできる喜びを噛み締めているという点では、先のアイドルと同じだ。
ご当地アイドルにしてもプロ野球の育成選手にしても、「夢」へのチャンスが広がった21世紀の現在というのは案外幸せな良い時代なのかもしれない。