このブログを書いているのは2015年九州場所の千秋楽だが、UPする頃には2016年の初場所も終わっているだろう。そんな相撲という世界も最近変わりつつある。
と言うのも、最近ざんばら髪(マゲを結えない長髪の状態)の関取(十両より上の力士)が増えたことにある。
相撲という世界には十両の一番下と幕下上位の間には想像を絶する格差がある。相撲協会から力士に支給される月給も幕下上位ならお小遣い程度だが、十両になると月給105万円(!)にもなり「番付半枚違えば虫ケラ同然」という言葉もあり、自分の化粧回しを持ったり、関取だけに許される一人前の力士の証である大銀杏(おおいちょう)と言うマゲを結えるのも十両から上で、どんな名横綱や大関も一番嬉しいのは最高位に上がったことではなく、十両昇進を挙げることが多い。
そうした多くの力士にとって神の世界である関取という立場で、前述のざんばら髪の力士が多くいる。
最初は遠藤。次に逸ノ城。そして今回は御嶽海である。
彼らに共通するのはアマチュア相撲で活躍してからのプロ(大相撲)転向だ。
ジャンプの人気高校相撲漫画「火ノ丸相撲」でも、「大学や実業団相撲で実績を上げた力士がプロ転向で幕下からのスタートが増えたのは、今のアマチュア上位力士が幕下クラスの実力がある証拠だ」とあったが、トップアマの出世スピードの速さの証拠が、あのざんばら髪なのである。
かつて相撲はプロとアマの実力差に大きな開きがある競技と言われていたが、その相撲でもそうした差が縮まりつつある。
②でももう少しこのことを考えてみたい。