④でも地元の体育館をいかにして収益率をあるアリーナ(スタジアム)にするか(勝手に)考えてみよう。

その前に補足説明するが、③で述べた指定管理者制度で成功したスポーツチームに千葉ロッテマリーンズがある。

③で指定管理者に認定された企業(チーム)に自由な裁量を与えられると言ったが、具体的にどういうことかと言うと、指定管理者に認定される前のマリーンズは、千葉マリンスタジアム(現QVCマリンフィールド)で選手のポスター一枚貼るにも、スタジアムの土地を持っている千葉県や建物を所有する千葉市に許可を得ていた。

しかし指定管理者制度に認定されてからは、スタジアム周辺のポスターはもちろん、近隣の土地や施設にマリーンズのイベントをやったり、スタジアムのある海浜幕張駅をマリーンズ色を出したりと、球団と駅周辺の環境の一体化に成功したのである。

墨田区体育館を拠点にするスポーツチームにも、こうした施設(体育館)とチームの一体化させた環境にするという発想である。

もちろん墨田区体育館の場合は一般の施設利用者もいる上に、複数のチームの利用もあるから全く同じにはできない。

しかし特定の企業(スポーツチーム)に指定管理者制度を与えて、(試合の日限定で)酒類や他の飲食物販売の裁量に自由を高めて、体育館での飲食物収入を高めることによって、体育館の現金収入をもっと増やすことも可能である。

もう1つ重要な点では体育館とスポーツチームが一体化して、試合やチームのイベントの告知などの「発信力」を高めることである。

以前このブログ書いた記事で、新日本プロレスの棚橋弘至さんが新日の試合情報を発信するには自分の団体のHPだけでは足りなくて、テレビや新聞、ラジオや雑誌・フリーペーパーなど色々な媒体に自分の団体の試合情報を発信しないといけないという話をした。

特にプロレスの場合は地方都市での興行も多いから、その土地の別のイベント会場や地元新聞・タウン紙・地元のローカルFMラジオなど出られる媒体にどんどん出ないと、新日本プロレスの試合の告知も情報の海に埋没してしまう、とあった。

墨田区体育館の場合も地元での試合をローカルFMのレインボータウンFMにもっと発信したり(既にあってももっと告知する)、地元のフリーペーパーで告知したり、錦糸町駅前でのスポーツの試合の告知活動などもっと体育館の収益率は高められる。

そうして墨田区体育館が城東地区(墨田・江東・葛飾・江戸川)のスポーツチームの拠点になれば、墨田区体育館の施設名に地元企業などが(大阪府立体育館のエディオンアリーナのように)ネーミングライツで多額の現金収入も可能なのに、と考えてしまう。

もちろん今筆者が言っていることはただの妄想なのだが、しかしこうしたアイデアが財政赤字の削減と地元スポーツチームの強化の一石二鳥を生み出すのだ。