①では地元の体育館がスポーツビジネスという観点からも、地方行政という観点からも有効活用されていないということを述べたが、先に断わっておくが筆者は別に墨田区体育館を恨んでいる訳ではない。むしろこの施設の現金収入を稼げるというポテンシャルを運営側が気づいていないことを嘆いているだけである。

さて本題に入ろう。今の時代、自民党の代議士は昨年(2015年)の新国立競技場で2000億円をかけて改築しようとした話など、ハコモノを作って建設業者を介して利益を再分配して、作ったあとはほったらかしという大昔の石器時代のようなニューディール政策がお好きなようだ。

筆者も新国立競技場の問題ももう少し述べたいがそこは置いといて、今回はもう既にできている公営の施設について見てみたい。

施設を作った以上は愚痴を言っているより、その施設の利用率や利益率を高めて施設運営の黒字化を考えた方が健全だし建設的だ。

ここで述べたいのは、今ある公営の施設をどう黒字転換させるかである。

筆者はスポーツビジネスのブログなので体育館を中心に考えるが、公営の施設という点では図書館や博物館も同様である。

墨田区体育館の場合、立地という点では最高のロケーションである。総武線快速と各駅停車や地下鉄も停まる錦糸町駅から徒歩3分というアクセス抜群の場所である。

このアクセスの良さがあるなら、新しいアリーナを立地の悪い場所に作るよりこの立地を活かして人を集めて集客する努力をした方がよっぽど高い。

③ではこのことについてもう少し掘り下げて考えたい。