ハンドボール観戦の記事も今回を1つの区切りにするが、ようやく試合である。
開幕戦は計3試合見ることが可能だったが、筆者は第1試合を見ることにした。組み合わせは琉球コラソン(沖縄)vs豊田合成(愛知)だ。
パンフレットによると男子リーグ9チーム中4チームはトヨタの系列会社の実業団チームで、豊田合成はそのなかの1つに対し、琉球コラソンはハンドボールが盛んな沖縄県の日本では珍しいクラブチーム(!)である。
そうした中で試合である。①でハンドボールのCP(コートプレーヤー)には反復横跳びのようなサイドステップの能力が必要だと言ったが、もちろん他の能力も必要になる。
それは「跳躍力」である。サッカーの長身FWが放つ高い打点のヘディングシュートのように、ハンドボールの攻撃的な選手にも同様な跳躍力が求められる。タテ(跳躍力)+ヨコ(サイドステップ)がCPには重要だ。
試合は序盤、豊田合成のペースで進んだ。細かいパス回しや積極的なシュートなどで序盤は優位に進めた。そうして前半は12-10で豊田合成リードで折り返した。
しかしハンドボールの場合、反則で2分間の退場というのもあり、後半は試合が白熱したシーソーゲームとなった。
数的優位で攻勢に出たコラソンが逆転に成功。対する豊田合成は終盤にGKを引っ込めてCPをコートに投入。GKがガラ空きの(アイスホッケーでよくある)エンプティーゴールで一か八かの勝負に出た。
しかし手負いの獣の決死のアタックをコラソンの選手は体を張ったディフェンスで防御し、GKが防いだボールを拾ったコラソンのCPが逆にカウンター。
コラソンの選手が投げたボールは無人のゴールに吸い込まれ、試合の勝敗は決した。
最終的に試合は27-25でコラソンが豊田合成を下し、開幕戦を飾った。
こうして、筆者にとっての初めてのハンドボール観戦が終わったが、スポーツビジネス的なアミューズメントな部分では不満や改善点も感じたが、ハンドボールという競技そのものはサッカーやバスケにも劣らない魅力があった。試合内容としては満足できるモノを感じた。また見てみたい気もした。