昨年(2015年)のボクシング興行のスケジュール表を見ていて「日本のグローバル化というのも(ボクシング界という)末端まで入り込んできたのだな」と実感した。

そのスケジュール表には「細川バレンタインvs青木クリスチャーノ」とあった。

筆者はこのブログでボクシングネタをちょくちょく出しているが、この2人のバックグラウンドを知らない人の方が多いので補足説明しておく。

細川バレンタインというのは日本人とナイジェリア人のハーフで韓国での東洋タイトル挑戦経験もあるボクサーで(内藤大助の後輩)、青木クリスチャーノというのは静岡県のボクシングジムに所属する日系ブラジル人である。

静岡県には自動車工場が多くて、日系ブラジル人がこうしたところで働いている。青木もそうしたうちの1人だ。

この2人は共に日本ランキングに入り、「日本一」を目指してサバイバルマッチに挑むのである。

今、日本人とナイジェリア人のハーフと言ったが、日本のスポーツ界でハーフの存在が大きくなっているが、特にこの2つの組み合わせは目につく。

2015年の夏の甲子園を沸かせた関東一高のオコエ瑠偉もこの組み合わせだし、ジェフのFWで世代別の日本代表にも選ばれたオナイウ阿道も日本人とナイジェリア人のハーフだ。

よく「日本は単一民族」という言葉があったり、東アジアの国々に対するヘイトスピーチも問題視されているが、日本の婚姻のうち、15組に1組は国際結婚とも言われる(姜尚中「ニッポンサバイバル」より)時代になって、日本国民自体がグローバル化しつつある時代になってきている。

②でも、もう少し深くこのことに触れたい。