今筆者がハマっている漫画に「マネーフットボール」(能田達規・芳文社・2015年~・2016年1月に3巻発売)という作品がある。
この漫画は「スポーツの現金化(というよりサッカーの現金化)」という言葉がぴったりのスポーツビジネスの最前線の要素がたっぷりの作品なので、このブログの読者なら一見の価値がある漫画である。
前置きはさておき、この漫画の主人公である2部リーグのチームにレンタルされた梶本洋平が出場停止期間中に試合前のイベントに駆り出されるシーンがあった。
その時にはじめてサッカー選手の梶本はプロサッカーの試合前というのは、色々なイベントを仕掛けて、スタジアムに来て下さったお客様の顧客満足度を高める工夫をしていることを知った。
しかし、よくよく考えてみると不思議である。梶本が全くサッカーに縁も興味がない人間であればいざ知らず、梶本はプロサッカー選手である。子供の頃からサッカーばかりをしていて、サッカーをすることを生業にしている人間が、プロサッカーの現場を大人になってから知るというのは遅すぎる。
この時試合前のイベントに梶本を呼んだチームの運営スタッフの女性も、この問題を懸念していた。
「サッカーをする側の子供が、サッカーの練習が忙しすぎてプロサッカーの試合を見に行く暇がないのは問題になっているのよ」
本来ならサッカー少年は、自分の将来の最高峰に位置するプロサッカー選手のプレーを見に行く機会があって当然なのに、練習や試合に忙しくて見に行っている暇がないという矛盾が日本の少年スポーツの世界には存在する。
こうした問題は様々なところで言われている。②でももう少し考えてみたい。