①では、スポーツビジネスにおける様々な現金収入獲得の手段と、そのなかでチケットセールスというのがかなり大きなウエイトを占めることを述べたが、②では実際の体育館での現金収入獲得に対する問題点を述べたい。

筆者の地元で、このブログのタイトルにもなっている東東京の中核地域の1つでもある墨田区の錦糸町。

この錦糸町駅から徒歩5分ほどの絶好の立地にある墨田区総合体育館。

この体育館はまだ新しく、墨田区民はもとより筆者の住む江東区など他の街からも、利用者が多い極めて利便性の高い体育館である。

その高い利便性とスポーツ観戦がしやすい設計から、様々なスポーツの試合にも利用されている体育館でもある。

今年(2015年10月17日現在)筆者はここでフットサル(有料)やセパタクロー(無料)を観戦した。

他にもバスケやハンドボールの試合もこの体育館では開催される。

しかし、この体育館はハード面は良いのだが、ソフトが貧弱である。

バスケもフットサルもそうだし、ハンドボールでもこの墨田区総合体育館内での試合があっても、館内でのチケット販売はおろかチケットの値段すら知らない。自分の体育館でのイベントについて、理解していないことを恥じてすらいない。

この体育館の人間は厳しいようだが、自分たちの手で体育館を運営をしようというプロ意識という気概が全く感じられなかった。

スタッフの態度にも問題があるが、それ以上に問題なのが体育館の運営責任者だ。体育館内でのスポーツの試合(興行)において、館内の前売り券販売をしてチケットセールスを可能にすれば、体育館の現金収入に直結する。

現金収入に飢える行政で区内の施設を使った収入源の確保は、行政にとっても旨味のある話だ。

ゼニの話で恐縮だが、今の時代お金が欲しくない人はいない。しかし、その割にはお金を稼ごうとする意識が停滞している。

お金というモノが漠然と働いていれば、勝手に入ってくるモノというお上や行政に丸投げした、成人しているのに幼稚な考えで止まっている。

こうした日本のアマチュアのような公営施設の運営は赤字の肥大化に繋がる。こうした施設の維持に金がかかる分野に現金化の糸口を見せれば、日本の体育施設が本当の意味でのスポーツビジネスに脱皮できる。

普段の与えられたノルマをこなすだけの指導員ではなく、体育館運営にも本物のプロフェッショナルが求められる。