今回のテーマはなかなか良いタイトルが浮かばなかったが、結局のところ野球選手が良い成績をあげて上にのし上がっていくことも、若い男の恋バナ(というより恋の成就)が成功するのも、意外とプロセスは似ている。

今このブログを書いているのは秋(2015年10月12日)なのだが、この記事をアップする頃にはサンタさんがやって来て世の若い男女に恋が芽生えるジングルベルな季節なので、今回は筆者には似合わない恋バナをテーマにした。

さてそんな野球の好プレーと恋の成就のプロセスに共通項があるということを教えてくれたのは、今ハマりまくっている2つの高校野球漫画からであった。

まず最初は今モーニングで日本中の元高校球児から熱視線を浴びている作品「バトルスタディーズ」(なきぼくろ著)から行こう。

この漫画はPL学園野球部出身の漫画家が自分の母校をモデル(DL学園)にした高校野球漫画で、日本中に知れ渡るあの超強豪の野球部に巻き起こる野球漬けの生活をリアルに記したアツい漫画である。

全国優勝を毎年至上命題であり、準優勝でも結果報告がお通夜状態という野球の超エリート集団のハイレベルな野球術についても満載の高品質な作品である。

そのDL学園が関西の強豪との練習試合で三つ編み姿の寮監(男)が一年生部員に、その部員がグラウンドでプレーしてるなら自分ならどうするか?という質問をした。

その部員がセオリー通りの対応を答えたところ、寮監が「ありがとう。マニュアル人間!おまえ、もてへん(女に持てない)やろ!」「モテる男はマニュアル通りに動かないんや」と一喝し、実際にプレーするセオリーの先を見抜いた高度な野球術でライバル校を手玉にとって、筆者はこの漫画を ブログ関係無くゲラゲラ楽しんでいたが、次の瞬間に背筋に悪寒が走った。

この三つ編み男の寮監が言った通りマニュアル通りの男は持てないという部分である。

持てた試しの無い筆者がようやくできた彼女とデートした時に、マニュアルやセオリーを丸呑みにしてパクリをした陳腐なデートプランをやって撃沈したという、思い出という名のトラウマが脳裏をよぎった。

喉(のど)を火口に突き上げる溶岩のように胃酸が酸っぱい思い出として上がって来たなかで、「モテる男はマニュアルの一歩先のデートで相手の女性を手玉に取り、冴えない男は振られることを過度に怯えて、陳腐なデートを雑誌やネットのパクリで沈没していく」という恋の成就に必要な知識をなぜか筆者は高校野球漫画を通じて学んだ。

ハイレベルな高校野球漫画はハイレベルな恋愛テクニックを知っているという話はまだこれで終わりではない。②では違う作品から見ていきたい。