冒頭のタイトルは先進国の近現代史のことへの皮肉なのか?と思われるかもしれないが、実は世界のスポーツビジネスの在り方なのである。
一言で端的に言えば「ヨーロッパのサッカービジネスは自己責任。アメリカの野球ビジネスは護送船団」と言える。
補足すると野球とサッカーで対比しやすいのでこういう図式にしたが、アメリカの場合野球に限らずアメフトやバスケットのようなスポーツも基本的に護送船団のスポーツビジネスになっている。
こうしてみると不思議なモノでドイツや北欧など高税率&高福祉の国家で人気のサッカーが自己責任のビジネスモデルで、日本のように国民皆保険制度がなく、オバマ大統領がこの法案を通したくても通せない弱肉強食の競争社会のアメリカの野球が護送船団なのである。
このブログではスポーツを使った利益の合理的な出し方について色々述べてきたが、合理主義の塊のようなアメリカ人の方がスポーツをビジネスと捉えるのには適している部分がある(ただアメリカがヨーロッパより進んでいるという訳ではない)。
アメリカのスポーツビジネスというのは野球でもアメフトでも「リーグ全体が一連托生」という考えで、選手が所属しているのはチームではなく「リーグ」なのである。
これに対してヨーロッパのサッカー界も以前述べたボスマン判決が出てからは帰属意識は薄れたというが、あくまで「地元のチーム」なのである。
どちらが正しいとか優劣の問題ではなく、価値観の違いである。②ではもう少し深く捉えたい。