筆者もこういうブログを書いているのでスポーツチームの運営には色々調べているのだが、野球でもサッカーでも格闘技でもその指導者との邂逅(かいこう)というのは、その選手の競技者生命というのを良くも悪くも左右させる。
先日メキシコでボクシングのトレーナーをしている日本人の本を読んだのだが、その日本人指導者は「メキシコはボクシング王国と呼ばれているが意外と指導者は保守的な人間が多い。メキシコでは1R4分で練習するが(実際の試合では万国共通で1R3分で戦うのだが、スタミナをつける為にこういう時間設定をするところもある)、メキシコのトレーナーはラスト10秒の合図しか出さない。自分としてはラスト1分やラスト30秒の合図を出した方が、効果的な肉体的負荷を掛けられるのでそういう指示を出し始めた」
…しかし…
「そうしたらメキシコのトレーナーは『俺たちと同じことをしろ。ここでは昔からこういうやり方をしてきたんだ』とクレームがきた。しかし自分はそれを無視して自分のやり方で合図し続けたら、自分のボクサーの方がスタミナがついてきた。その姿を見てメキシコのトレーナーも自分のやり方を慌てて真似しだした」とあった。
別にこのブログの読者のほとんどはボクシングには興味ないだろうし、ここでボクシングの効果的なスタミナのつけ方を理解してもらいたくてこの事を説明した訳ではない。
筆者がここで言いたいのは「新しい指導方法をアップデートしない保守的な指導者ほど始末に負えないモノはない」と言う事だ。〈②に続く〉