先日のアジア二次予選のホームのシンガポール戦でまさかの引き分け&2015年8月の東アジア選手権で3戦未勝利&最下位。こうした最近の日本代表の不調。アジア新興国の急成長による台頭。世界のサッカーの混沌とした状況の変化。この事を踏まえて今回は2015年時点での日本代表について少し突っ込んだ部分で考えてみたい(「最近スポーツとお金にリンクした記事書いてねーだろっ!独眼鉄!」という声はとりあえず置いておく)。

昨年(2014年)のブラジルW杯での日本代表の惨敗から一年強。アギーレ就任後にセレソンにネイマール1人に4失点したり(満塁シュート⁈)、代表監督の八百長疑惑やアジア杯の惨敗。その後新監督就任もなかなか結果はついてきていない日本代表。ここ何年かの代表は材料や素材は揃っているが隠し味の無い料理を食べているような、何かピースの欠けたパズルのような試合が続いている。

以前ある人が「今までの日本代表はJSL(実業団)時代は100m走で例えるなら1本を20秒で走るレベルのようなモノだった。それがJリーグ発足後に100mを1本13秒で走るレベルまで急激な成長のスピードで進化した。このレベルだと教える側もそれ程手間もかからず、プレーする側も今が楽しくて仕方ない時期だ。しかしその時期には必ず終わりがあり100mを13秒から12秒で走るには多大な労力が必要で、しかも成長のスピードも遅くなる。その間にアジア新興国が急激に追い上げてきている」と言っていた。

余談だがこの事は高校サッカーでも同様で筆者のリスペクトする漫画家の古谷野孝雄の「ANGEL VOICE」でも同様のくだりがあって、あるレベルに達するとサッカー選手は急激な成長をするが、必ずそれには終わりがあるとあった。

要は今の日本代表は成長期が終わって次のレベルに入ろうとしているのだ。またある教育者は「壁にぶつかっている人間はそれだけ成長出来た人間であって、そもそも成長出来なければ壁にぶちあたる事も不可能だ」ともあった。

これまで順調に成長してきたサッカー日本代表はこれから次のステップに突入するまでの助走の段階。ここ一年の日本代表はそんな時期だったのだ。〈②に続く〉