そうしてタイブレークについて色々な意見を①に書いたが、②では筆者の意見を述べたい。

筆者自身の個人的な意見としてはタイブレークに賛成である。

理由としては当然健康管理の面である。近年アマプロ問わずスポーツ界は健康管理の重要性を(遅ればせながら)議論されるようになったが、高校野球のタイブレークと言うのは筆者の意見からすると当然の処置であり、いわば遅すぎるくらいである。

前回のテーマにも繋がるわけだが、高校野球と言うスポーツは選手(特に投手)の身体を酷使させる事が前提の大会である。

タイブレークについてはもともと身体的・技術的に優位に立つプロでもやらない真夏の連投を、少しでも是正させる為には有効な手段である(付け焼き刃な感もあるが)。

もちろんいくら球児の健康管理の問題とはいえ、いきなりのルールの変化に現場が戸惑う気持ちもわからないでもない。

ただ現場が混乱すると言っても現状の高校野球のシステムというのは、明らかに問題があるのは明白だ。

一番分からないのは「タイブレークが導入されると甲子園の延長戦でのドラマがなくなる」と言う言葉だ。

筆者の意見としては、選手の健康管理を無視したシステムでの熱狂に価値があるとは全く思わないし(そういう意見を言う人は草野球のマウンドでも良いから炎天下で180球を全力投球してから意見を述べてもらいたい)、そういう事をいう高校野球ファンと言うのは本当の意味でのファンとは思えない。

もちろんタイブレークと言う仕組みも完全ではない事は重々承知だが、高校野球における健康管理の問題はもっと意見を戦わせる必要のある根の深い問題である。

タイブレークと言う意味ではここで区切りをつけるが、球児の健康問題についてはまた機会を見つけて述べたい。

参考文献 週刊ベースボール 2014年8月8日号