このシリーズでブラサカ観戦と謳いながら①ではアジア選手権のチケット料金の設定、②ではブラサカのルール説明と全然肝心の試合観戦の中身に言及していない( i _ i )。そんなこんななのでいい加減ブラサカの試合観戦について述べたい。
②でも述べたとおりコートの広さや人数はフットサルと同じである。しかしブラサカは通常のサッカーやフットサルには無い魅力や迫力がある。
晴眼者でもアイマスク着用でプレー可能と言ったが、このスポーツは基本的に障がい者スポーツである。その為選手人口も多くはなく、このスポーツは日本選手権とは言うが出場している選手の中には失礼ながらぽっちゃり体型のプレーヤーも見うけられた。
またチームのほとんどはメンバー集めにも苦労すると言い、その分Jリーグや高校サッカーに比べてブラサカは選手の「個の能力」が強く浮き出るスポーツだ。
プレーを見ていて印象深かったのは乃木坂ナイツ(港区)のFPで5番の佐々木康裕。彼はブラサカ元日本代表でパラリンピックで自転車競技でも出場した経験のある肉体派だ。この日も来年華麗なドリブルでチームを牽引した。
またBブロックのたまハッサーズ(八王子市)も第11回の日本選手権優勝チームだけあって強者揃いの集団だ。特に目を見張ったのはFPで5番の黒田智成(日本代表)で、筆者が見た予選リーグではマラドーナのメキシコW杯イングランド戦の5人抜きを彷彿させる相手DFを嘲笑う(あざわらう)ような3人抜きのドリブルをやってのけていた。FPが4人のブラサカでは驚異的なプレーだ。
同じBブロックには日本代表主将「おっちー」こと落合啓士(おちあいひろし)のbuen cambio yokohamaもあったが、おっちーは連戦の疲労もあったのか筆者が見た試合では精彩を欠いていた。またおっちーは能田達規の漫画では可愛らしくあったが、実際のおっちーは柔道経験者らしく相手DFに威圧感を与える猛者のような雰囲気だった。
ここまでブラサカを見て有力選手を紹介したが、肝心なチームを忘れている。今大会で3連覇を狙うAvanzareつくば(茨城県)である。(④に続く)